初めてPythonに触れる方、もしくは、Pythonを勉強しようか悩んでいる方に
- 簡単なソフトを作るための、最低限の文法
を紹介します。
また具体的なコードの実行方法も紹介しています。
本記事を読み終えれば、簡単なコードではありますが、Pythonのコード記述から実行方法まで習得する事ができます。
また本記事は、プログラムに触れた事が無い人を対象に、画像変換ソフト作成を通して、この世界の魅力に触れてみようという企画シリーズの1記事になります。
企画シリーズ全体は、下記の通りです。
Pythonを勉強しようかどうか、判断材料の1つにして頂ければ幸いです。
「プログラムを体験して楽しむ」企画
進め方ステップ
IDE(総合開発環境)の準備
本記事では、PyCharmCE(無料版)を使用した方法をご紹介します。
導入方法は、Pythonの導入方法(環境構築)をご参照下さい。
ソフトを起動すると、下記画面が出現します。
本記事では、Mac上でのPyCharm画面でご紹介しますが、Windows上でも同じ方法で使用できます。
メニューのファイル作成から、NewProjectを選択して下さい
新しく出現したウインドウで、「test」(名前はなんでもOK) という名前でプロジェクトを作って下さい。
(下図の②は、デフォルトのままで大丈夫です。)
そしたら下記画面が出現いたします。
既にmain.pyファイルが開かれてデフォルトコードが記述されています。
下図みたいに、デフォルトのコードを消去しておいて下さい。
本作業で、準備完了です。
Python文法
画像変換ソフトウェアをつくるための、最低限のPython文法をご紹介します。
まずは、Hello Worldを実行してみる
まずは、プログラムの最初に通過する、「Hello World」を画面出力してみます。
下図の流れで進めます。
- コード記述部分に、print(‘Hello World’) と記入
- コードを実行(タブを右クリック → Run ‘main’ を選択 )
- 実行結果の確認
コード記述部分に、print(‘Hello World’) と記入
’Hello World’ の ‘ は、シングルクォート(shift + 7) です。
コードを実行(ファイルを右クリック → Run ‘main’ を選択 )
実行結果の確認
プログラムの記述から実行までの流れが、何となく掴めたと思います。
変数と変数への代入
プログラムには変数というものがあります。
変数とは何かを入れる箱みたいなモノです。
具体例て見てみます。
下図は、aという名前(変数名)がついた箱に3を入れた後に、5を入れるイメージとコードになります。
コードにすると、以下のようになります。
# a という変数に 3 を代入
a = 3
print(a) # ←実行すると 3 が表示される。
# a 変数に 5 を再代入
a = 5
print(a) # ←実行すると 5 が表示される。
print(a)は、aという箱の、中身を表示するコードです。
また変数名(つまり、箱の名前)には、「様々な文字列が使えます。
# 変数の例 (様々な文字列が使えます。)
sample = 32
aaa_111 = 23
一部、変数名として使えない文字列がありますが、IDEが教えてくれます。(下図のようになります。)
文字列型、数字型
変数に文字列を代入したい場合は、
- ‘ : (シングルクオーテーション)
- ” : (ダブルクォーテーション)
のどちらかで、値を囲みます。
具体例をコードで見てみます。
# 文字型を変数に代入
a = '33' (シングルクォーテーションで挟む)
b = "33" (ダブルクォーテーションでもOK)
print(a + b) # ⬅ 実行結果 文字が連結して、'3333' になる。
# 数字型を変数に代入
c = 33
d = 33
print(c + d) # ⬅ 実行結果 66 になる。
変数aに’33’を代入するというのは、下記のように、箱aに値33を代入するイメージです。
厳密に書くと数字型というのは存在せず、整数型、浮動小数点型、複素数型に別れます。(その中でも、さらに別れています。)
ただこの記事では、そうなんだ〜位の認識で大丈夫です。
配列(リスト)
箱(変数)が数珠みたいに並んだものがリストです。
例えば、num_listのという配列名で、左の箱から順番に、1,2・・・5と代入していく配列のイメージがこちらです。
その時のコードは、こちらになります。
# 数字リスト (変数名は任意)
num_list = [ 1, 2, 3, 4, 5]
# (参考)文字列リストの場合
string_list = ['aa', 'bb', 'cc', 'dd', 'ee']
配列全体、または配列の各要素を表示するコードは、下記のようになります。
# リスト全体出力
print(num_list)
# ⬆ 実行結果 [ 1, 2, 3, 4, 5 ]
# リストの1番最初の要素を出力
print(num_list[ 0 ]) # ← 実行結果 1
# リストの2番目の要素を出力
print(num_list[ 1 ]) # ← 実行結果 2
配列の各要素を表示刷る場合、print(num[0])のように、[]の中に配列の何番目かを記します。
要素の順番は0からカウントしてきます。(ここが戸惑う点でもあります。)
また上記とは別で、順番に並んだ数字から成る配列を取得する事もできます。
下記で使われている、range()を使用します。
# 連続した⑤個分の数字のリストを取得する
sequence_list = range(5)
print(sequence_list) # ← 実行結果 [0, 1, 2, 3, 4]
取得した数字は、0 から始まり 5個分 [0, 1, 2, 3, 4] の要素が取得できています。
if文
条件が成立した場合のみ、実行するという制御ができるコードです。
下記例では、変数aが12の場合、print(a)が実行されます。それ以外の場合は、print(‘else’)が実行されます。
a = 12
if a == 12:
print(a)
else:
print('else')
「a == 12」のように、=を2つ並べると、値が同じかどうか? という意味になります
下記イメージのように、条件が成立した時に実行されるコードは、インデントされた行になります。
Pythonは、インデント(行頭に空白文字)により、どのコードが一塊なのかを判別しています。
for文
for文を使用すると、配列(リスト)の要素を順番に取り出す事ができます。
# リストを変数a_listに代入
a_list = [1, 2, 3, 4]
# リストから、1つずつ取り出す
for a in a_list:
print(a)
# ⬆ 実行結果
# 1
# 2
# 3
# 4
for 変数 in リスト で、配列の中身を1つずつ変数aに代入して、配列の最後まで、繰り返されます。
if文同様に、どこまでがfor文の範囲かを示すため、インデントして記述します。(この場合、print(a)だけですが・・)
これだけ理解できれば、準備完了です。
まとめと次回
本記事では、Pythonの基本文法とIDEの使い方をご紹介致しました。
初めての内容で戸惑った方もいると思いますが、ここを乗り越えられれば、簡単なプログラムが作れるようになります。
本当に、お疲れさまでした。
次回は外部ライブラリーの導入方法、使い方をご紹介します。
これができるようになると、第三者が作ったコードが利用できるようになるので、作れる範囲が飛躍的に広がります。
次回も、重要な部分を簡潔にご紹介したいと思います。
雑談
本記事では、文法の一部を取り上げましたが、正直あまり楽しくなかったかと思います。
プログラムを始めた方で、この文法を覚えるというのが、最初の山だと思います。(私の友達にも、ここを超えられない方がいます。飽きちゃうんですよね〜)
ただここを超えると、プログラムを実行する上で、楽しいフェースに入ると思います。
- 普段の業務の簡単なルーティンを、自動化するコードが書けたり(今回作る、画像サイズ変換ソフトもその一例になります。)
- 電子工作の制御で、Lチカ(LEDをチカチカさせる)コードがかけたり
- ラジコンを作って、その制御コードを作ったり 等々
今回は入門体験という事で、雰囲気を味わうレベルのご紹介をしました。
ただこの記事をここまで読んだ方なら、1つずつ覚えていけば、間違いなく習得できると思います。
私も微力ながら、サポートできる記事を作って参ります。
それでは、また、お会いしたいと思います。