Python初めてだけど、何を使えばいいの?
無料希望!、とにかくいいやつを教えて!!
今使っているソフト、Pythonのかゆい所に届かないんだけど・・
結論からお話しますと、Python定番IDEである「PyChram」を使うのがお薦めです。
本記事では、「PyCharm」の
- 特徴
- インストール方法
- 使用方法(Hello Worldの作り方から紹介します。)
- よく使用する操作関係
をご紹介します。
IDE(統合開発環境)とは?
IDEとは、プログラミングに必要な機能が全て入ったソフトウェアです。
具体的には、エディタ機能、入力補完機能、変数チェック機能、デバッグ機能 等々が入っています。
こんにちは、Zero-Cheeseです。PythonにてWebアプリや人工知能を日々、制作しています。
使用するIDEにより、効率良く開発できるだけでなく、精神的にもおだやかになれます(笑)
(IDEによっては、「イライラ」が凄い事にw・・)
色々なIDEを使ってきましたが、Pythonを使う場合、本記事で紹介する「PyCharm」はお勧めです。
(筆者は数年来、このIDEだけを使っている状況になっています。)
- 無料で使用できる機能が豊富
- Windows、Mac、Linuxと、ほとんどの環境で使用可能
- 様々なフレームワークに対応(有料プランが必要な場合有)
- Pythonの仮想環境に対応
- Gitにも対応
等々と、たくさんの特徴を持っているからです。
(過去に紹介した記事の中で、一部被っている点があります。ご了承下さい。)
PyCharmの5つの特徴
PyCharmは、JetBrains(ジェットブレイン)社が提供している、Python専用のIDEです。
5つの特徴を紹介します。
特徴1 無料版の機能が充実している
PyCharmには、有料版のProfessionalと、無料版のCommunity、Educational(教育版)の3種類のエディションがあります。
初めて使用する際、無料版の機能だけで十分です。
有料版(Professional)で、個人利用の場合、年間 10300円(2021年7月時点)です。
無料版でも、下記の機能は有しています。
- エディッタ
- デバッガーとテストランナー
- リファクタリング
- コードインスペクション
- VCD(Git等)をサポート
有料版になると、更に以下の機能が使用できます。
- リモートでの開発機能
- Web開発
- Webフレームワークへの対応
- DB & SQLサポート
- Scientific ツール
- Pythonプロファイラ
よく当てはまるケースで見てみると、JavaScript/HTMLのサポートが無く、DB関連の機能も無い(DBの中身等を見る機能が無く)、フレームワークのサポート、リモート開発、自動デプロイ機能もありません。
しかし、必要に迫られてから、有料版の購入でも遅くないと思います。
特徴2 ほとんどのOSで使用可能
Windows、Macに加え、Linuxにも対応しています。
少なくとも、筆者のマシンである、Ubuntu 20.04LTSの環境で、使用できる事を確認しました。
のちほど、WindowsとMacのインストール方法を紹介しています。
特徴3 様々なフレームワークに対応している
様々なフレームワークに対応しています。
例えば、有名なWEBフレームワークである、「django」、「Flask」等々です。
ただしこちら、有料版のみとなっています。
無料版でも開発可能ですが、自動補完機能等が無効になっています。
特徴4 Pythonの仮想環境に対応
仮想環境にも対応しています。
(Virtualenvに加えて、pipenv、condaにも対応可)
Projectを作成する際に、GUI上でVirtualenvの環境を新規作成する事が可能です。
のちほど、仮想環境の作り方とパッケージのインストール方法をご紹介します。
特徴5 Gitにも対応可能
Gitにも対応しており、GUI上から操作を行う事ができます。
下図は「PyCharmウインドウ」の、上部分のみを切り取ったものです。
Gitに対応すると、下記の、赤枠で囲んだ部分が出現します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/07/image-17.png?resize=720%2C102&ssl=1)
具体的な使い方は、下記記事にて紹介しています。
![PyCharm上での、Git 操作方法まとめ](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/12/a98b1120712ae2558c294773114e59b3-1.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)
PyCharmのインストール方法
事前にPython本体は必要です。
PyCharmの無償版をインストールする事例をご紹介します。
Ubuntu(Linux)へのインストール方法は、下記記事をご参照下さい。
![Ubuntu 18.04 20.04 へのPyCharm インストール方法](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/12/a98b1120712ae2558c294773114e59b3.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)
Windowsへのインストール方法
JetBrains社の公式サイトの「ダウンロード」をクリックします。
https://www.jetbrains.com/ja-jp/pycharm/
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-6.png?resize=1024%2C531&ssl=1)
下記画面に遷移します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-4.png?resize=1024%2C575&ssl=1)
Community版を選択、ダウンロード後インストールします。
インストール画面で、下記ウィンドウが出てくると思います。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-7.png?resize=441%2C341&ssl=1)
基本は上図で大丈夫です。必要に応じて、追加して下さい。
- 64-bit launcher:ショートカットをデスクトップに追加するか?
- Add “Open Folder as Project”:フォルダを右クリックから、プロジェクトとして選択できるか?
- .py:.pyファイルを、PyChramに関連付けるか?
- Add launchers dir to the Path:環境変数にPyCharmのパスを追加するか?
Macへのインストール方法
JetBrains社の公式サイトの「ダウンロード」をクリックします。
https://www.jetbrains.com/ja-jp/pycharm/
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-6.png?resize=1024%2C531&ssl=1)
下記画面に遷移します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-5.png?resize=1024%2C536&ssl=1)
Community版を選択、ダウンロード後インストールします。
(Apple Siliconの方は、下図矢印隣のdmg(intel)をクリックすれば、切替えられます)
PyCharmで Hello World! を実行してみよう。
本記事では、Mac上でのPyCharm画面でご紹介しますが、Windows上でも同じ方法で使用できます。
メニューのファイル作成から、NewProjectを選択して下さい
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-22.png?resize=902%2C413&ssl=1)
新しく出現したウインドウで、「test」(名前はなんでもOK) という名前でプロジェクトを作って下さい。
(下図の②は、デフォルトのままで大丈夫です。)
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-23.png?resize=413%2C398&ssl=1)
そしたら下記画面が出現いたします。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/598fb9bd7cc08d05cc85d614966dcd58.png?resize=1024%2C651&ssl=1)
既にmain.pyファイルが開かれてデフォルトコードが記述されています。
下図みたいに、デフォルトのコードを消去しておいて下さい。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-25.png?resize=900%2C540&ssl=1)
本作業で、準備完了です。
コード記述部分に、print(‘Hello World’) と記入
’Hello World’ の ‘ は、シングルクォート(shift + 7) です。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-27.png?resize=848%2C506&ssl=1)
コードを実行(ファイルを右クリック → Run ‘main’ を選択 )
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-28.png?resize=925%2C524&ssl=1)
実行結果の確認
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/06/image-5.png?resize=798%2C490&ssl=1)
プログラムの記述から実行までの流れが、何となく掴めたと思います。
PyCharm上での仮想環境関係の設定
PyCharm上で、仮想環境を作るのは、簡単です。
プロジェクト作成で「New Project」を作成した後に出てきた画面を下記に表示します。
(詳細は、先程の、「Hello World!を実行してみよう」をご参照下さい。)
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/07/image-20.png?resize=930%2C734&ssl=1)
普通は、両方ともチェックを外した状態だと思います。(仮想環境を1から構築していくため)
上記設定を行った後、「Create」で作成できます。
PyCharmからのパッケージ インストール方法
パッケージのインストール方法をご紹介します。
こちらもGUI上で全て操作可能です。
「pillow」というパッケージのインストールを例に
- Windows
- Mac
の順番で、解説していきます。
Windowsでの操作方法
左上のメニューから、File → Settings…を選択します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-47.png?resize=768%2C510&ssl=1)
ポップアップが出現します。(下絵参照)
次の操作手順(下図参照)
- 左のメニューから、Project:○○ → Python Interpreter を選択 (〇〇は、PyCharm立ち上げ時に作ったプロジェクトの名前が入っています。)
- その後、+ アイコンで、外部ライブラリを追加します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-52.jpg?resize=768%2C522&ssl=1)
更に、新しいポップアップが出現します。(下絵参照)
次の操作手順(下図参照)
- 検索窓に 「pillow」と入力し、
- Pillowを選択、
- Install Packageをクリックして下さい。
そうすると、pipにより「pillow」がインストールされて、使える状態になります。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-49.png?resize=768%2C630&ssl=1)
「Package ’Pillow’ installed successfully」が表示されれば、成功です。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-50.png?resize=768%2C252&ssl=1)
Macでの操作方法
左上のメニューから、PyCharm → Preferences…を選択 します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-33.png?resize=768%2C424&ssl=1)
ポップアップが出現します。(下絵参照)
次の操作手順(下図参照)
- 左のメニューから、Project:○○ → Python Interpreter を選択 (〇〇は、PyCharm立ち上げ時に作ったプロジェクトの名前が入っています。)
- その後、+ アイコンで、外部ライブラリを追加します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-39.png?resize=768%2C462&ssl=1)
更に新しいポップアップが出現します。
次の操作手順(下図参照)
- 検索窓に 「pillow」と入力し、
- Pillowを選択、
- Install Packageをクリックして下さい。
そうすると、pipにより「pillow」がインストールされて、使える状態になります。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-51.png?resize=768%2C626&ssl=1)
「Package ’Pillow’ installed successfully」が表示されれば、成功です。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/05/image-42.png?resize=768%2C284&ssl=1)
PyCharmで使用するショートカットの紹介と設定
よく使用する、ショートカット一覧
コードの補完
- Windows → Ctrl + Space
- Mac → cmd + Space
コメントアウト
- Windows → Ctrl + /
- Mac → cmd + /
コメントアウト解除
- Windows → Ctrl + Shift + /
- Mac → cmd + Shift + /
関数や変数の名前変更
- Windows → Shift + F6
- Mac → Shift + F6
一行まるごとコピー
- Windows → Ctrl + D
- Mac → cmd + D
ウインドウ・タブ切替え(スウィッチャー)
- Windows → Ctrl+ Tab
- Mac → ctrl + tab
実行
- Windows → Shit + F10
- Mac → Shift + F10
慣れてきたら、上記以外のショートカットも覚えていくスタイルがいいと思います。
作業効率が間違いなく、上がります。
ショーットカットの設定変更方法
自分でショートカットを設定を変更する事も可能です。
操作方法
Windowsの場合は、メニューの「file → settings」を選択
Macの場合は、メニューの「PyCharm → Preferences」を選択
以下の操作は「Windows」、「Mac」両方同じです。
出現したポップアップから、keymapを選択して、該当する場所のショートカットを変更します。
![](https://i0.wp.com/zero-cheese.com/wp-content/uploads/2021/07/image-21.png?resize=667%2C496&ssl=1)
まとめ
本記事では、PyCharmの特徴から、インストール方法・実行方法・ショートカットまでをご紹介しました。
とりあえず、これだであれば、最初の段階では困らないと思っています。
ステップアップしたら、レベルの高い使い方がまだまだある奥の深いIDEなので、是非、挑戦してみて下さい。
それではまた、お会いしましょう。